MIHOのタイスタートアップ100社インタビューするまでやめないブログ。

夢が広がりんブーーーン⊂二二二( ^ω^)二⊃

【Report No.1】東南アジア発のハンドメイド作品のオンラインマーケットプレイス「blisby.com」に取材してきました!〜タイのものづくり事情を赤裸々に明かす!〜


ไอเดีย DIY พิมพ์ภาพบนแผ่นไม้ - Inkjet photo transfer - YouTube

▶︎blisby.comは可愛らしい小物やアクセサリーなどのハンドメイド用品を売買できるオンラインマーケットプレイス。出品者は自分が作った作品を無料で出品することができ、購入者も利用料金をかけずに購入できるのがポイント。また、メディアコンテンツとして、DIYの手順を丁寧に解説した記事や出品者にインタビューをした記事を載せる独自のブログがあるのもポイントです。 そんな売り手と買い手がインタラクティブになれるblisbyを作るなかの人に実際にお会いしてきました!

 

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ーblisbyについて教えて下さい。

【blisby CEO兼CTO Phuvadol Thongthavornさん※以下P】blisbyはタイのアーティストが創るハンドメイド作品とそれが欲しい人たちを結びつけるオンラインマーケットプレイスです。取り扱っている商品はアクセサリー、バッグ、洋服などのファッションアイテムから絵画や陶器といった美術工芸品、なかにはクッキーなどの手作りの菓子まで実にさまざまです。

ーお菓子まで!取り扱う商品の幅がとても広いですね。

【P】はい。他にも猫や犬の動物用の洋服もあったりと、ユニークなものが多いです。商品の規定は「アーティストがハンドメイドした作品」としているので個性豊かな商品が多数登録されています。わたし自身も出品される作品をみていてそのアイディアは無かった!と驚くことがよくありますね。笑

ー取り扱う商品以外にblisbyの見どころはありますか?

【P】blisbyはオンラインマーケットプレイスだけでなく、独自のblisby BLOGも持っており、そこでタイのアートに関わるあらゆるコンテンツを配信しています。例えば、作品を出品しているタイ人アーティストにインタビューをして創作に至ったきっかけや、どのように作品を創っているのかのかといったところを記事にしています。他にも、一般ユーザーから投稿されたヨーグルトジュースを使ったキャンディーの作り方体に害のないクレヨンを使って口紅を作るDIY自分のお気に入りの写真をキャンバスにするDIYなどの簡単にできるDIYやハウツーも紹介しています。

 

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ーPhuさんがblisbyを始めようと思った経緯を教えてください。 

【P】実は私はアメリカで生まれて、タイには約4年前に戻ってきました。アメリカにいる間はプログラマーとしてSONYYahoo!で働いていました。小さい時から自分でものを作るということが好きで、飛行機や車などのプラモデルを作ったり、時には絵を描くこともありました。プログラマーという仕事を選んだのも、自分で何かを創り出せるという点に惹かれたからですね。その道を選んでからは自分の創作手段はコーディングになりましたが、趣味として写真や絵画などのトラディショナルアートやコンテンポラリーアートに触れていました。そしてアメリカで約35年過ごした後、宗教上の理由でタイに移住することを決心しました。タイではOgilvi&Motherでシニアプログラマーとして3年働き、そこでDIYやアートが好きな同僚、今のblisby創業メンバーですね、と出会ったことがきっかけとなり2014年の8月に現在のblisbyを始めました。

 

blisbyをタイで始めた理由とコンセプトを教えてください。

【P】タイはトラディショナルアートからコンテンポラリーアートいったアートに関する歴史がとても長く、多くの人がものを創るということに親しみをもっています。例えば、平日は会社で働くサラリーマンやOLも週末はチャトチャック広場で自分のお店を持ち、自身の作品として絵画やアクセサリー、衣類などを販売しています。その様なクリエイティブ文化が強く根付いている環境に、blisbyがオンラインプラットフォームという場所を提供することでものづくりに情熱をもつアーティスト同士を簡単に繋げることができます。アイディアを持つ者同士がお互いに刺激し合えば、更に新しいものを創り出せるようになります。そんなクリエイティブでサスティナブルなコミュニティをblisbyからたくさん生み出していくのが目標です。

 

ー他のe-Commerceと比べるとターゲットが特に限定されていると思います。それに関してはどうお考えですか?

【P】確かに、blisbyのメインターゲットはアーティストのというニッチな層です。しかし、先ほどお伝えしたようにクリエイティブ産業に対する需要は確かにあり、タイ以外にも工芸品や手芸品を収入源としている国は東南アジアに多数あります。アメリカではEtsy、日本ではminneなどのハンドメイド作品のオンラインマーケットプレイスは既に存在しますが、東南アジアではこういったオンラインマーケットプレイスはほぼ無いのが現状です。なので、blisbyがこれらの作品を売買できるマーケットプレイス、そしてアーティストやその土地特有のものづくりに関するメディアコンテンツ機能を担うことができればかなりの需要を獲得することができます。サービスは去年の8月(※2014年8月)にローンチしたばかりですが、ほぼ口コミだけで月間累計90万のページビュー数と30万人のユニークビジター数を獲得しており、現在もその数を順調に伸ばしています。

 

ー今後のプランを教えてください。

今後は東南アジアを中心にサービスを拡大していきたいと考えています。しかし、これ以上サービスを拡大するためにはプログラマー、エディトリアルデザイナーといった新しい仲間が必要です。blisbyのスタッフはDIY好きが多く、オフィス内ではスタッフが自らものづくりをしています。なのでこの職種でDIY好きの方がいたらぜひお待ちしております。

 

ーありがとうございました!

 

(ミホの編集後記)

blisbyのwebサイトを見ていて感じたのはとにかく写真が美しいということ!どれもプロの写真家がまるで撮ったかのように作品の魅力が最大限に引き出されるような写し方。気づけば、商品クリックー>カートに移動を無意識のうちにしていて焦りました……。小ネタですが、写真に関してはすべてユーザーから投稿されたもの(!)ということでした。ただ、こういった写真の撮り方の記事をアドバイスとして送っていたり、写真の撮り方と称してワークショップを開催したり…という工夫をしているそうです。