MIHOのタイスタートアップ100社インタビューするまでやめないブログ。

夢が広がりんブーーーン⊂二二二( ^ω^)二⊃

【Report No.2】せっかく課金したのにいつも三日坊主………そんなあなたに最適なオンライン学習の持続アプリケーション「StudyPact.com」に取材してきました!

「あなたの勉強に対する意欲を買ってみませんか?」

StudyPactはe-LearningやMOOCsといったオンライン学習のモチベーションを促す学習アプリケーション。スマホやPCを使った勉強はどうも苦手、最初はやる気があるのにいつも3日坊主で続かない。せっかく課金したのに無駄に……という人に向けて、楽しくモチベーションを促してくれる。

【使い方】

アプリ内に登録されている学習アプリから自分が勉強したいものを選択する。次に1週間の学習時間を設定。その際に自分のモチベーションを保たせるために1時間あたりの金額を決める。もし目標が達成できなかった時は(設定額×達成できなかった時間)を支払う。逆に成功した場合は成功報酬が貰える仕組みになっている。

 

f:id:miho-100thaistartup:20150202222335p:plain

 ーStudyPactのサービスについて教えて下さい。

【Paul Kittiwongsunthornさん※以下P】

一言で表すとご褒美があるスタディーログサービスです。自分が目標設定した勉強時間成を見事達成したら報酬がもらえるというサービスです。e-LearningやMOOCsなどのオンライン学習は場所や時間を問わずにどこでも出来る、そして常に最新のものを学習することができます。ただ、連続して勉強をする訳ではないので、何時間勉強したかというのは細かく把握しづらいし、自分で計画を立てて進めないといけないから途中でやめちゃうことも多いよね、というところに目を向けました。

ーサービスの特徴はなんですか?

【P】StudyPactは他の学習記録サービスと違って、ただ記録するだけではなく、学習の持続を促すところに特徴があります。ユーザーはまず1週間の目標学習時間を設定します。その際に1時間にかける金額を決めます。そしてその目標に達しなかった時は、設定金額分×達成しなかった時間がペナルティーとしてクレジットカードから引かれることになります。

ーもうちょっと詳しくお願いしますぅ……

【P】例えば、あなたがコーディングもしくは語学など1週間に5時間は勉強するぞ!と決めます。そして1時間あたり300円の設定をしました。そして1週間後、結果的に3時間しか勉強できなかった、となった場合残りの2時間×300円の合計600円がペナルティーとしてStudyPactに支払われることになるんです。

ーなるほど!逆に成功した場合はどうなるんですか?

【P】日曜日の深夜に各ユーザーの達成時間を集計して、月曜日に目標達成できなかったユーザーに金額を請求します。そして水曜日、その請求した合計金額を目標達成者の口座に均等に分配する仕組みになっています。

ーほうほう。支払いはどうするんですか?

【P】現在はクレジットカードのみ対応しています。将来的にはPayPalも使用したいと考えています。

 

f:id:miho-100thaistartup:20150202222229j:plain

 ーPaulさんはなんでこのサービスを作ろうと思ったのですか?

【P】StudyPactはオーストラリア、アメリカ、そしてタイ出身の3人で運営しています。私たちは日本で行われたTech系のイベントで出会ったのですが、元々メンバー全員e-LearningやMOOCsなどを使ってコーディングやWebデザインを勉強しており、オンライン学習に関しては慣れ親しんでいました。しかし、いくらe-LearningやMOOCsを使って独学で努力しようとしてもモチベーションを一定に保つのはなかなか難しい、そんな悩みを共通して持っていて、それがStudyPactを思いつくきっかけとなりました。

ー教育に着目したのはどうしてですか?

【P】実は、StudyPactに行き着く前にGymPactというサービスをしていました。それはジムで運動する目標時間を設定して達成できなかったらペナルティとしてお金を支払うというサービスです。現在のStudyPactのプロトタイプですね。3人とも体を鍛えることが好きなのですが、運動を持続するモチベーションを保つのって大変だよね、と共通する問題意識があって始めました。でも、運営している段階でよりモチベーション維持が大変なのは何かを学習することで、そちらの方がより社会全体に働きかけられる効果的なサービスであるという意見が3人で一致して、現在のStudyPactに切り替えました。

ーなるほど、ではStudypactを通して今後の教育制度にどのような影響をもたらしたいですか?

【P】例えば、アフリカやインドなど、インターネット環境はあるのだけど、教育水準の高い、つまり学費が高い大学に通わせるには費用が無い家庭はたくさんあります。しかし、e-LearningやMOOCsが普及しているいま、インターネットさえ使えれば質の高い講義を大学に行かなくても無料で受けることができます。そこで、StudyPactを使って勉強を持続することで、大学の講義の単位として認定されるようになれば、学習に対するモチベーションを高めることができますし、能力は高いけれど学位が無いがために就職ができない人たちに雇用のチャンスを与えられます。

ーなるほど、教育の先にある就職に関しても考えているのですね。

【P】そうですね、現在のバージョンでは学習機能がメインになっていますが、今後は個々のユーザーの目標設定も手伝っていきたいです。例えば「iphoneのゲームアプリを作りたい!」という目標があるユーザーに対して一番初めは基礎を学ぶこのアプリ、次は応用編、そして最後に実践編といった学習コースの提案をします。そしてそのステップを踏んで完成したiphoneアプリなどの作品をポートフォリオにして就職活動に生かしてもらうなど、学習から就職活動まで一貫してお手伝いが出来たらいいなと考えています。

 

ー日本には拡大していきたいですか?

【P】もちろん視野に入れています。しかし、日本の課金に対する意識は他国と比較すると異なります。例えば、StudyPactでは現金をダイレクトに課金する制度を取っていますが、日本ではこのやり方はなかなかうまくいかない。言い換えると、コインなどのバーチャルマネーの方が浸透しやすいのです。なので将来もし日本に拡大をするとなった場合はバーチャルコインなどを導入できたらいいな、と考えています。

ー今後の展開楽しみにしています!

【P】ありがとうございます!まずは東南アジアを中心にサービスを拡大していきます。勉強したいことがあるけどイマイチ踏み出せない方、もしくは学習のモチベーション維持で困っている方は、StudyPactを使ってみてくださいね。

 

(MIHOの編集後記)

文中にも書きましたが、StudyPact創業者の3人は日本で出会ったそうです。そして実はOpen Network Labインキュベーションプログラム第8期を卒業しているスタートアップだったという驚きの事実が!鎌倉にあるOpen Network SpaceでStudyPactの開発をしていたそうです〜。またSchooldioという日本向けのオンライン学習サービスも運営しているとか。